エキゾチックレザーは知っているけど、その中で実際、「一番丈夫な革はどれなんだろう?」と思ったことはないでしょうか?
エキゾチックレザーというと、ワニ革、ヘビ革、トカゲ革、サメ革、エイ革、ダチョウ革、ゾウ革などいろいろありますが、
ではこの7種類の中でどれが一番丈夫なのでしょうか。
その理由やその他のエキゾチックレザーの耐久性を比較していきます。また「革の丈夫さ」の順番にランキングしていきます。
ズバリ!エイ革が一番丈夫
この中で一番丈夫な革はエイ革でしょう。
エイ革は牛革の10倍の強度と言われています。エイ革の表面は硬く、人間の歯の成分であるリン酸カルシウムという物質でできています。
成分が歯と同じと聞いて思った方もいると思いますが、ほとんど革ではないんですね。
どちらかというと骨に近い感じです。
そして年月と共に変わり行く、革特有の経年変化がほとんどない革でもあります。
また、多少濡れても平気で、鋭利な物が当たってもキズも付きません。
製品を作る時などは、他の牛革などと張り合わせながら作っていきますが、
その牛革とエイ革が触れる接点などがあると牛革にキズがついて痛んでしまうぐらいなんです。
だから製作にも用心が必要で作るうえで大変な革素材と言えます。
それくらい大変に堅牢で耐久性のある革です。
よってエキゾチックレザーの中では随一の丈夫さを誇る、と言えるでしょう。
なぜエイ革なのか?
エイ革は千年以上も前の平安時代の日本で、すでに活躍していました。
それは、武士が戦の時に使う兜や剣の一部に使用されていました。
剣の柄で使われるということは、水にも強くグリップも良く、耐久性があったからでしょう。
ただ単に飾りとして付けられたのではないと考えられます。
使われた理由は、その丈夫さにあったことが伺えます。
その大昔の国宝刀は現在、正倉院に保管されているそうです。
エキゾチックレザーって丈夫なの?
「エキゾチックレザーって実際に丈夫な革なんですか?」と聞かれたりしますが、答えはイエスです。
もともと革自体が丈夫ですが、中でも野生の中の厳しい環境で生きてきた爬虫類などの
皮革は非常に丈夫だと言えます。
ヘビ革のパイソンレザーなどでよく、「革のウロコが浮いていて外れそうに見えるのですが、大丈夫なんでしょうか?」
など聞かれますが、実際は外れることはありません。使っていくうちに馴染んでいき、逆にピッタリとくっ付いていきます。
ヘビ皮自体は薄いですが、非常に伸縮性があり強度がある皮なのです。
ヘビが自分より大きい獲物を丸呑みして胴体を大きく膨らかしているのを想像していただくとよくわかりますね。
7種類のエキゾチックレザー耐久性ランキング!
ではここで、7種類のエキゾチックレザーを耐久性順にランキングしてみましょう!
①エイ革→②ワニ革→③サメ革→④ゾウ革→⑤ヘビ革・トカゲ革→⑥ダチョウ革
エイ革の次、第2位から見ていきましょう。
②ワニ革・・・厳つい突起が並ぶ背面部位(ホーンバック)を考えれば、おそらくエイ革より強度はありますが、腹面も含めて総合的には第2位。
③サメ革・・・大型のサメの場合だと革の厚みがあるため非常に丈夫です。
④ゾウ革・・・サメと似たシボ、シワのある構造をしていて厚みもあり感触も似ており、
サメ革同様の丈夫さがあります。
⑤ヘビ革・トカゲ革・・・皮自体は他のものと比べると薄いけど、伸縮性があり丈夫です。他の物と比べて厚みが薄い分だけ第5位。
⑥ダチョウ革・・・伸縮性があって厚みもあるオーストリッチ(ダチョウ革)、ただ柔らかい革なので丈夫さでいうと、この中では最下位。
およそこのような順番になってくるでしょう。
その耐久性は革の厚さによって変わってくる
上で順位を付けましたが、あくまでも目安です。
なぜなら、皮の厚み、部位、または革の加工方法などによって強度はぜんぜん変わってくるからです。
ワニ皮の腹面と背面(ホーンバック)部位では強度は違ってきますし、背面(ホーンバック)ですと、先ほど言ったようにおそらくエイ革よりさらに耐久性があります。
小型の物よりも大型の物の方が革自体が厚く、耐久性があります。
また、牛革で例えるなら、やわらかい加工をしたシュリンクレザーより、硬めのサドルレザーの方が丈夫でしょう。
そのため、一概にこの革の方が丈夫だとは言い切れないところもあるんです。
革(レザー)はメンテナンスによって長持ちする
革(レザー)はメンテナンスが必要ですが、もちろんエキゾチックレザーも必要になってきます。
特に長年使っていくうちに乾燥してきますので、クリームやスプレーなどで保湿したりします。(ここでは詳しいメンテナンスについては省きます)
やはり、このお手入れが長持ちをさせていく秘訣にもなります。
革というのは、もともと丈夫!
“皮(革)”というのは元来、丈夫なものです。
エキゾチックレザーでない、牛革でも非常に丈夫です。
中でもサドルレザーというのは、馬の武具として使われてきたのですが、厚みがあり、強靭な馬にも耐えうるものとして使用されてきました。
このように革というのは、プラスチック素材で作った、PVCやPUレザーなどの合成皮革と比べると格段に耐久性があるのです。
だからこそ、本革というのは高価で貴重な物として取り扱われるのでしょう。
まとめ
今回は、7種類のエキゾチックレザーの中で一番丈夫な革はどれだ?全てを比較ランキング!
をお伝えしました。
いろんなエキゾチックレザーの製品を手にしてみて、それぞれの強度を確かめてください。
それぞれに個性豊かなエキゾチックレザーの魅力のある強さに感動されることでしょう。