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バンコク出張紀行

2020年 初出張でバンコクへ

今年(令和2年)初のバンコク出張です。
只今、中国の武漢よりコロナウィルスが猛威を振るっている最中に向かいますが、中国人がウヨウヨいるタイでは用心が必要です。

今回の目的は、ウォレットにカスタムするコンチョボタンの新アイテム製作と、
商品の化粧箱、付属品のリサーチのためです。

今回は2泊3日で、7年ぶりに昔住んでいた地域へ滞在します。

マッドモンキーではシルバーコンチョ、ドロップハンドル類は外注になりますので、バンコクの 馴染みのシルバー問屋へ依頼をします。
久しぶりにシルバーコンチョ新型の導入です。今までのコンチョも10年くらい扱ってきましたが、
いいかげんに飽きちゃいました~!ので、そろそろボッコリ入れ替えちゃいます。デザインに関しましては、ウォレットに合わせてコンチョをデザインしたものと、一方ではどれにでも合わせやすいタイプも考案しました。
まだ全体像はお見せできませんが、後々お伝えしていきますね。

バイヤーのメッカ、 プラトゥーナム市場

タイ、バンコクへ外注、買い付けに来るバイヤーのメッカともいえる、ここプラトゥーナム市場。
ありとあらゆる物、物、物がございます。
ファッションビルがいくつも軒を連ね、そのほとんどが問屋街となるバンコク最大のマーケットで、衣類、アクセサリー、バッグなどがメインの市場です。
ヨーロッパ諸国、アフリカ、アジアなど世界中のバイヤーが集います。
最近ではアフリカ勢が増えてますね~。
中でも、私が来るここプラトゥーナムのパビリオンというファッションビル地下1階はシルバー問屋が集まる所で、日本人のバイヤーが占める割合が高いです。

私がちょうど行った時も複数の日本人バイヤーがいました。
以前もお伝えしましたが、最近のタイは景気が減速していて、ここのプラトゥーナム市場もシャッターを閉めた店が相当増えました。
どこの店に行っても「今は不景気だから、辛抱だねー。政権が変わるのを待つしかないねー。」とか
言いながらボチボチやっている感じです。
マッドモンキーが今までオーダーしてきた問屋だけでも5店舗も閉鎖しているので、景気の影響、経営の難しさを痛感させられます。
でも、それでも残っている所は辛抱強く、堅実にやってきた店だといえますね。

腕利きのシルバー職人集団

ここにはスキルのある腕利きのシルバー職人が作る問屋がありますが、
元々タイには700年にも渡る銀細工の歴史があります。
13世の初のタイ王朝の時に集団でミャンマーよりミャンマー銀職人をタイへ連れてきたという、逸話があります。
それがなんと今、私が住んでいるチェンマイなんですね。
また、以前マッドモンキーが作らせていたシルバーのカタドリ(ワックス)もミャンマー人でした。
今までいろんな職人に作ってもらいましたが、トップクラスのスキルで繊細な仕上がりでした。
どうやら職人集団の末裔のようですね~。
ここの市場に、世界中からバイヤー達がシルバー細工を求めて集い来るのが納得できます。

衰退していくマーケット

その高度な技術で作られた銀細工が原因で、以前著作権問題で検挙されてしまうんですね。それくらい、スキルが高いという証でもあります。

その昔、10年、15年くらい前はここのプラトゥーナム問屋街は、それはそれは、
商売繁盛で人で溢れ返っていました。毎日、売れに売れまくっていたと、その当時の売れ行きをスタッフが話してくれました。
「昔は1日4、5万バーツ(15万円位)売れんてたんだ、今なんか0円の日もしょっちゅうだよ!」と。
なんとも嘆かわしいことですねー。

心がけていること

私は出張する時に、できるだけ心がけていることがあります。
それは、できるだけたくさんの人と世間話をするということです。
何でもいいのですが、最近のお天気の話から、プライベートの家族の話まで。
そうすることで今のタイの国の現状が良くわかるのです。

今回だけでも、タクシーの運転手2人、ホテルのスタッフ1人、問屋の店員3人、バイクタクシーの兄ちゃん2人、マッサージ屋のおばちゃん3人で計なんと12人。
これだけの人と会話ができれば、タイの近況がだいたい分かってきます。
そして、タイ人はお話好きなのでちょっと聞くと何でも答えてくれます。
子供がいて、奥さんがいて、妾が2人とか、聞いていないこともベラベラしゃべる人もいます。
そんなあけっぴろげなところが私は大好きです。

でも、王様のはなしはあまりしない方がいいでしょう。タイには不敬罪がありまして、王様への無礼な話は捕まりますから。

バイクタクシーの兄ちゃん

今回はなんと7年ぶりに昔住んでいた所のバイクタクシーのバイクの兄ちゃんムーさんに出くわしました。
タイではバイクタクシーというのが至る所にあって、近くの駅やバス停、仕事場までも後ろに乗せて運んでくれます。バンコクは渋滞がひどいので狭い路地を走るためには非常に便利でみんな活用するんですね。

そのムーさんにばったり会って、びっくり!
「あれっ久しぶり!ありゃ~マサじゃないか、元気かー?」
「今どこに住んでんの~?」と会話が弾み、
「いや~、昔はよかったなー、この辺りもずいぶん変わってしまった。屋台や露店は無くなっていくし、ホテルやビルばっかしや!活気もないし、人も少ない、もうダメダメ!」
やはり、らしさを失っていくタイを嘆いていました。

この兄ちゃん、もうおじさんなんだけど、この道30年らしいんです。
まさにバンコクの街の騒々しい変化を直に見てきた生き証人なんですね。

マッサージ屋のおばちゃん

今回は久しぶりの7年ぶりで、私が以前住んでいた地区、ラチャティウィー地区のソイラングナムに滞在。とても懐かしく昔を思い起こしながら向かいました。
ずいぶんと変わり果てていました、ホテルやコンドミニアムが立ち並び、屋台はほとんど無くなっていました。
ただ、昔からあるボローいマッサージ屋さんはまだやっていました。

入ると、一人のおばちゃんが何か怪訝そうな顔をして、見つめます。
そして「あら!マサッ!」とおばちゃんが呼びました。
ここでもまた、私の名前を覚えていてくれていました。昔はよくここに通う常連さんでした。
当時から働いているおばちゃんがまだ、4人もいたんです。
「なんね~、今どこにいるの~?いつの間にか消えちゃってー。」
「この辺もずいぶん変わってしまったでしょう!つまんないね~。」と他のタイ人と同じような事を言っていました。
「また、たまには顔出してよ!」と元気に送り出されました。

年をとっても変わらない元気なおばちゃん達に、こっちも励まされる思いでした。
また、この店もずっとそのままであってほしいと願うばかりです。

タクシーの運転手

空港へ向かう、帰りのタクシーの運転手も同様に愚痴ばかり、
「最近のここはどうしようもないね!景気が悪いくせに、鉄道、道路に金を使いまくるし、スモッグまで垂れ流すはめになる。
おまけに、屋台や露店も撤去させて、俺たちタイ人が飯を食う場所さえもない。」
さらに
「あいつら金持ち政治屋どもは、屋台なんかで飯食わないから、いらないんだろうよ。
所詮、軍人じゃ政治は無理だ」などと皮肉たっぷりです。

私は言いました「じゃあまた、デモやろうじゃないの」と。

まとめ

毎回バンコクへ行くたびにこの調子なんですね。

毎度感じることはタイの国の変化が著しく、悪い方向へ向かっているということ。

活気ある熱気ムンムンの国、タイランドはどこへ行ったのやら。

やっぱり、狭い路地にひしめく屋台や露店がタイの象徴なんです。

でも相変わらず楽観的でタイの人たちは心が温かく、やさしい。

そんな日本が大好きなタイ人にまた満面の笑顔を迎えてほしい。

復活を願う民の心に耳を傾けてくれる、そんなリーダーが出てくることを願いたいものです。

みなさん!タイに遊びに来てね~!