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メイドインジャパンを凌ぐ!

ろくでなしの問屋

以前、マッドモンキーでは財布やバッグ、キーホルダーで使う金属のパーツ類
を日本で発注依頼したことがあります。
財布で使っているベルト部分のサルカンやブランドロゴ入りのネームプレートなどです。

このような金属パーツ類は関西にも多少ありますが、
もともと金属系の問屋街である東京の浅草、目黒などに多くあります。
九州にはありませんので、出て行くしかありません。
今から5,6年前にもなりますが、九州の熊本から、東京の目黒までわざわざ行ったのを覚えています。

現在ではネットの普及でネットでパーツ類や革などの素材まで発注できるところもあり、便利になってきてますが、実物を見ないと詳細が分からないため購入できない物もあります。
問屋との取引になると、まずは足を運んでお互いを知り合うことが大事になってきますね。

そこで東京へ向かいました。快く迎えてくれてオーダーも熱心に聞いてくれました。ここでは、ブランドロゴとサルカンとハトメパーツの依頼をしました。

しかし、2ヶ月経っても、3ヶ月経っても音沙汰なく、まったく進展状況の連絡もなく、こちらから連絡してはじめて状況を教えてくれるという具合。
5ヶ月位経ってから、また連絡するとサンプルがやっとできました、という始末。

とても日本の会社とは思えない対応に戸惑いました。
それから、ほとんど発注から1年後にやっと商品が出来上がってきました。

通常、この程度の依頼であれば、最低でも半年で全て仕上がってくるが普通ですが、(実際にタイで作らせたら3ヶ月で仕上げました)なんと1年もかかってしまうとは!びっくりです。もう、発注した事すら忘れようしてました。

この怠惰さに私は大変に憤りを感じました。
電話をかけると、「いや、今まだ中国の工場に頼んでいるんですが、ちょっと遅れていてですね~。」
「どれくらいでできるの?」と聞くと「まだはっきりは分からないんですよ~。」と、
このようなやり取りが3、4ヶ月もかかりどうしようもない。

タイではいろんな発注事で、このようなこともたまに起きますが、まさか日本の会社でこんな事になるとは・・・。

そんな事で、ある程度の見切りをつけて、こことは打ち切りました。
正直、ムカついて、
「どうなってんの?私らのような小さいところは後回しにしてんのか?」と嫌味ながらに怒りを爆発させたりもしました。
担当者は人の良さそうなお兄ちゃんでしたが、この会社のサービスはちょっとおかしい。

一族で経営しているようですが、完全な怠惰ボケしているようでした。

はっきりいって、ろくでもない会社でした。

その後、そこの社長から一切のお詫びもなく取引を終えましたが、こんな会社が
日本で通用しているのが信じられませんでした。
せっかく日本の会社のスピードと精密さを期待して、わざわざ日本で探して依頼したのにがっかりでした。

これならタイで作らせたほうが良いものができるし、早いです。

私共は、OEMにて製作を依頼する企業や素材を発注する問屋がたくさんありますが 、ほとんどの取引先は対応がいいです。日本では、ほとんどの中小零細企業が頑張っていてサービスなどもいいと思いますが、こんないいかげんな企業もあるんですね。みなさんも気をつけてください。

財布やバッグのアクセサリー金属はほとんど中国製

先ほど、発注をかけた東京の会社もそうですが、財布やバッグのアクセサリーパーツ類は ほとんどが中国で作らせています。
受注は日本で行い、製作は中国で行うところが多いでしょう。

だからと言って、中国製だから品質が悪いわけではないようです。
日本の機械を中国に持って行き、日本の技術で生産しているので質は良いようですね。

最近ではタイでも同様の金属パーツ類を作っている工場がありますが、同じレベルのようです。

但し、中国製品は安い賃金の労働力で製品が仕上がるため、パーツの中には不良も入っていますので、これをしっかり管理する必要があるようです。

メイドインジャパンがいい物とは限らない

現代の小売業の“物”の製造拠点は、ほとんどが低賃金の労働力でいい東南アジアがほとんどです。中でも中国、タイ、ベトナムは労働力が安く多くの日系企業も生産拠点にしています。

そして、多くの“物”が東南アジアで生産されるからこそ、メイドインジャパン製が珍しがられて、尊ばられている。

だから、本当は日本で生産していないけど、偽ってメイドインジャパン製で
売り出している所もあると思います。

でも日本で作られたからといって、全てが丈夫で安心して使えるかというと、それは違うと思うんです。
確かに日本製は厳しいテストや審査を何度もパスして、仕上がっていくので壊れにくいかもしれない。

でも東南アジアで生産された“物”も、日本の技術が入っていない“物”でも、
丈夫で精巧で信頼を置けるものもあるんです。
さらに素材のコストが日本より安いため、贅沢に作ることができ、見た目もいい。

要するに、作り手によって“物”づくりは左右されると思うんです。

作り手というのは、その“物”を作る職人、それをデザインするデザイナー、販売するバイヤーそしてトップの経営者。これら全てが作り手となり、一つの企業になるわけです。

結局は日本製、中国製、タイ製などと、どこで生産されたかは関係ない。

その“物”の価値はそれぞれの企業の努力によって決まってくると思います。

日本製を凌ぐアジアの生産国

ここタイにもさまざまな日本の生産拠点がありますが、タイ独自の生産品、
タイのオリジナルデザイン商品も数多くあります。

以前、彫刻技術やシルバー職人の話もしましたが、タイには数世紀に渡っていろんな美術文化があり、彫刻一つをとっても、タイが発祥の国なんですね。

またここには有名なデザイナーも数多くいます。
私はタイの方が様々なデザイン力は日本より上だと思っております。

そのうち様々な意味において日本を凌ぐ国になるかもしれません。

他の東南アジアの国々にも同じことが言えるでしょう。
うかうかしていると日本はあっという間に、 通信技術やAIで中国に負けたように、携帯事業で韓国に圧倒されたように東南アジアの諸国にもたやすく追い越されてしまうでしょう。